鉄道博物館 昭和の鉄道映画会2本
4月9日から5月11日まで、昭和の鉄道映画会と称して2本の鉄道省作品が上映されています。
※上映日にご注意下さい。
-------(以下、鉄道博物館からのお知らせから抜粋)---------------------
プログラム1:青春急行列車(18分)
東海道本線の急行列車に乗車した兄妹を主人公に、車内でのさまざまな出来事を通じて、列車内でのマナーや道徳の重要性をドラマ仕立てで紹介していく短編映画です。EF53形が牽引する急行列車の3等車車内の様子、洋食を食べることができた食堂車、完成まもない丹那トンネル、浜松から急行の先頭に立つC51形の雄姿など、戦前の汽車旅の様子が丁寧に描かれています。
【1935年頃/モノクロ作品】
プログラム2:乗車券(21分)
乗車券の作成、使用、使用後の行方と、乗車券の一生を紹介した作品です。乗車券印刷工場での台紙の印刷から始まり、多種多様な券面の印刷、各駅への仕分けと発送、出札口での販売、旅客による使用、集札口で回収後、審査課に集められて統計データ作成のための材料として活用される様子、裁断後製紙工場に運ばれて紙の原料としてリサイクルされるまでの流れが克明に紹介されています。
【1940年/モノクロ作品】
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戦前作品で画質は悪いですが、今では考えられないこと、今でも変わらないものを見ることができます。
この先は、内容をかいつまんで紹介しております。観る参考にするか、観てからご自身の感想と比較するか、この記事を読まれている方の判断にお任せします。
最初のタイトル部分。戦前のものなので、右から読んでください。
車内マナーとドラマ仕立てで作られた作品です。車内のマナー、食堂車のマナーなどが織り込まれています。
車内のマナーでは、車内からデッキへの扉の開閉のマナーが最初に出てきます。出入りしたら必ず締めるというのは今でもマナーの1つですね。ドア近くの人がドアボーイになってしまいますよね。
また、ゴミをまとめて座席の下に置いていたのを見て、隣の人が足でゴミをかき集めて座席の下に突っ込んでいましたね。見ていて、昔のマナーは今よりゆるかったのではと感じました。
食堂車内に「食事は早くきれいに、行儀よく」と貼られていたのにはちょっと驚きでした。
使用されていた車両はスハ・オハ32(自身なし)だったと思います。先日乗車したレトロ桃源郷号の旧型客車スハフ32と同じ、1ボックスに2つの窓の車両でした。
続いては、乗車券。こちらも戦前作品なので、右から読んでください。
この当時、印刷所は全国に8ヶ所しかなく、そこで全て乗車券・定期券が作成されます。
まず、板紙に地紋を印刷→大だち(裁断)→小だち(裁断)を経て、切符1枚の大きさにします。
それから裏面の印刷(ナンバーから印刷して、注意書きを印刷)、そして表面を印刷、閉じ穴を開けてできます。それからチェック、梱包になりますが、各行先毎にありますので、量も膨大、さらに、すべて手作業で行われます。
乗客が使った切符は改札で回収されますが、それらは診査課というところに送られて、各駅で付けられている旅客賃月報と照合します。これが、気の遠くなるような作業です。
しかし、これによって、乗車率や輸送人員などの統計資料が出来上がって、輸送計画に役立てられるとのことです。
審査が終わると、裁断・溶解して再び切符としてよみがえります。
とても今では考えられない行程、人手がかかってたのがよくわかる作品でした。
歴史を知る上でもとても貴重な作品です。
一度ご覧になられるといいと思います。
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